- 置き場所
- 直射日光の当たる場所であればOKです。台などの上に置き、地表の熱の反射を防ぎます。
- 水やり・肥料
- 土の表面が乾いたら水をやります。松の場合は水を控えめにすることで、枝がしまってくるようです。 夏は1日に1〜2回、春秋は2日に1〜2回、冬は4日に1〜2回ほどでいいでしょう。
肥料は春夏秋に月一回は与えます。8月は控えたほうがよいでしょう。
- 病気や虫を防ぐ
- まずその木の性質に合った環境で育てることです。日当たり、風通し、水やり、肥料などなど・・・。そして、定期的な殺虫剤・殺菌剤の散布です。害虫がついてしまったら、すぐに取り除きましょう。病気にかかったかな?と思ったときは、すぐにお近くのショップや先輩方に相談してみましょう。
- 植え替え
- 水はけが悪くなったら、植え替えをしましょう。鉢に根が回り、いっぱいに張っている状態ならもう植え替えどきです。根と枝を同時に切り、バランスを取ります。
- 芽摘み・せん定
- 木の種類により異なりますが、松の場合、6月〜7月辺りにおこないます。最初に一番小さい芽を芽の半分きり、 次に1週間して、2番めに小さい芽を半分切ります。更に1週間して一番太い芽を半分切ります。そしてこれ以外の芽は全て、摘み取って下さい。そうすると枝がきれいに出そろいます。
五葉松の場合はこの逆の順になります。
松のせん定は、枝ではなく葉を切ります。 古い葉を数ミリだけ残して切ります。
●黒松・錦松 |
黒松(錦松)の新梢を7月中旬までに途中で切った場合の芽の出方を模式的に示すと次のようになります。
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冬芽が伸びた新梢(長枝、ローソクともいう)をそのままにしておくと、それが長く伸び、新葉も8月10日頃まで伸びて自然のままの長さ(盆栽としては長すぎる場合が多い)になります。
上の図のように長枝の基部を少しのこして切った場合には、次に出る萌芽枝の数が増え、長さは短くなり、また新梢を切る時期になって、萌芽枝の葉の長さが変わります。
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新梢を切る時期と葉長の目安
萌芽枝(次に出る芽)の葉の長さ |
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新梢(長枝)を切る時期 |
6月上旬 |
6月中旬 |
6月下旬 |
7月上旬 |
7月中旬 |
萌芽枝の葉の伸長停止期 |
9月下旬頃 |
⇔ |
10月中旬 |
(注)樹勢が弱いと短く、樹勢が強ければ長めになります。
このような性質を利用して新梢(長枝)を切取ることにより、樹形を整え、盆栽の葉を希望する長さにそろえることが出来ます。
●銀八つ房五葉松(通称:銀やつ) |
五葉松は、4月中旬から芽が伸び始めますが、樹冠部や枝の先端などの芽が早く伸びて強くなりすぎる場合は、これらの伸びを止め、他の生育を促進してやることが必要です。新葉が2〜3o見えかけたら新梢の伸びはほぼ止まります。黒松のように芽済みはしてはいけません。
残す枝の長さは、樹高、樹勢に合わせます。また芽が多すぎる場合は間引きします。
9月頃に最終的に形をととのえるようにせん定し、古葉を落とします。若木では、10月頃に芽が伸びることがありますが、この場合、伸びすぎると思われる芽は途中で折り取ります。 |
針金かけは、比較的短期間に姿を整え、立派な盆栽に仕立てるための大切なテクニックです。
●針金かけの時期
針金かけはいつでも出来ますが、松類では、芽や葉の伸びている時期は、作業中に葉が落ちたり折れたり変形しやすいので、なるべくこの時期はかけないようにします。
なお、雑木類では一般に晩秋から早春にかけますが、新梢では枝のかたまる前にかけます。
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●針金の巻き方
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幹や同一の枝に2本以上かけるときは針金を平行に巻きます。
たすきがけは、樹液の流れを妨げたり、枝枯れや樹皮に傷がつくことがあるのでさけます。
ただし、枝先の方で1ヶ所に数本かける場合には、たすきがけになってもさしつかえありません。
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●曲げ方
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枝を曲げたり方向を変えるときには、針金を巻いた方向に枝と針金をいっしょにひねって小枝の位置を整えるようにします。 |
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強く曲げて形を決めたいときは、曲げる部分の外側に針金がくるようにします。 |
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●針金の除去
針金の除去は、黒松では樹皮に針金が少しくい込んでから、また五葉松や雑木などの樹皮のなめらかな樹種では、食い込み始める頃に行い、傷がつかないようにします。形が決まる前にはずす場合には、再度針金をかけなおします。 |
●3月〜4月
植え替えは根が活動し始めるこの時期が適切です。
1〜2年に一度、培養中のものは4月上旬頃に基本用土より砂の割合を大きくします。
古木の味わいが出てきたら2〜3年おきにします。
●6月〜7月
芽摘みは葉が伸び始める直前に勢いの強いものだけ半分に折り取ります。弱い芽は残します。
芽の力を平均化させると、二番芽がそろいやすくなります。
●9月〜10月
古葉を取り、葉の多すぎる部分は新葉も間引き、全体的にすかします。
逆に弱いところは古葉も残しておきます。
通風性や採光性も上がるので、「病気になりにくい」・「害虫がつきにくい」といったメリットも生まれ、木の状態も良くなります。
この時期に剪定も行うと、見栄えが良くなります。
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